2023年4月期
第3四半期決算
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決算説明動画の目次
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2023年4月期 通期業績予想の修正について 0:30
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2023年4月期 第3四半期 決算概要 2:11
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事業の状況 7:14
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長期ビジョン・第2次中期経営計画 11:28
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スマレジのM&A戦略 19:09
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Q&A 20:32
決算資料
決算説明会のQ&A
価格改定について
価格改定による新規獲得及び既存顧客への影響(解約・ダウングレード)を教えてください。
これまで新規獲得に目立った影響はありません。例年2〜3月は繁忙期となりますが今年も盛り上がりを期待できそうですので、現時点で大きなマイナス影響は見込んでいません。
※スマレジ登録店舗数の月次推移はこちらからご確認いただけます。
クラウドサービスの月額利用料改定に伴い、解約を防ぐために行なっている施策はありますか。
すべてのお客様にコンタクトするのは難しいため、店舗規模などでレイヤーをわけ、それぞれに適切なコミュニケーションをとってまいりました。レジサービスはスイッチングコストが高く切り替えにも時間がかかるため、半年程度は状況を注視する必要があると考えています。
事業について
スマレジ・アプリマーケットの収益性は向上させる計画ですか?第2次中期経営計画期間中に、その方向性は見えてくるでしょうか。
収益は大きくなくとも、目指すべきはニッチな機能を豊富にラインナップすることだと考えています。幅広い業種・業態に寄り添う課題解決アプリが登場することで、より多くの店舗をカバーすることができます。スマレジとスマレジ・アプリマーケットの組み合わせは他社にない強みとなり、競合優位性を高めることにも繋がります。また、対象業種が増えることで顧客数の拡大にも貢献しますので、今後もかなり力をいれてゆきます。
第2次中期経営計画期間中の営業利益はどのようにお考えですか。リード獲得を目的としたS&M投資にシフトする場合、広告宣伝費用の伸びは徐々に下がると予想しています。
今後、売上高に対する広告宣伝比率の上限を決めていこうかと検討しています。その場合、売上の伸びに応じて広告宣伝費も少しずつ増えることになります。と同時に広告宣伝だけに頼ることなく、第2次中期経営計画で掲げる市場細分化戦略などの取り組みも優先度を上げながら対応してゆきます。
インバウンドの増加はスマレジにとって追い風ですか。
追い風になりえると思います。人手不足が深刻化する今、デジタルツールによる店舗DXは業務効率化の効果的な手段の1つです。またスマレジは免税機能も搭載していますので、インバウンドの復活に伴う需要の増加を期待しています。
採用について
最近の御社の採用環境はいかがでしょうか。
時期によって波はありますが、通年でみると計画通りに採用できています。現在、全体の半数弱は入社1年未満のメンバーのため、教育体制の構築が課題になります。新人が1日も早く独り立ちできるよう、先輩達は自身の業務と並行して新人教育にも取り組んでいます。
CAGR30%超を目指す事業拡大フェーズにおいて、どういった採用計画を立てていますか?
事業拡大に伴いすべての部署で増員が必要になります。また、未来への投資として研究開発を担う人材も必要になるため、結果的に常に採用をし続ける必要があると見ています。ですが、いたずらに人を増やすつもりはありませんので、例えば従業員1人当たりの売上高などを今後設定し無駄のない効率的な経営を継続してゆきます。
新卒採用数、中途採用数、離職者数を教えてください。
新卒採用は行なっていません。中途採用は今期累計で98名(子会社の吸収合併含む)、離職者数は29名です。M&Aの影響などにより、前期の離職者数9名に比べると少し多くなりました。
営業戦略や優位性について
競合環境、メインターゲットである中規模層でのシェア、スマレジの優位性を教えてください。
単にレジ機能だけでの差別化は難しいと考えています。スマレジは基本機能の他にも、販売管理や分析、在庫管理など、他社にない奥深い機能まで豊富に備えているため、店舗の業務管理システムとしても活用できる点が特徴です。
加えて、スマレジ・アプリマーケットも他社にない取り組みの1つです。業種・業態ごとのニッチな要望を叶える機能(アプリ)を、サードパーティーの開発者の方に開発いただき販売しています。スマレジ1社ですべての業態をカバーすることは難しいため、開発パートナーの力を借りながら幅広い要望に対応しています。2023年1月には公開アプリ数が100個を突破し、スマレジならではの大きな強みになってきています。
新規顧客のうち、初めてPOSレジを導入される方と他社サービスから乗り換える方とどちらが多いですか?主な乗換理由も教えてください。
新規導入とリプレイスはおおよそ半々です。(FY23.3Q決算説明資料P30をご参照ください)リプレイスの理由はさまざまですが、1つにアナログな管理方法を効率化したいといった需要があります。
例えば小売店では、Excelなどを使った手作業中心の在庫管理が大きな業務負担になっています。スマレジであれば高度な在庫管理機能に加え、オープンAPIを介した外部システムとの柔軟なデータ連携も可能なため、業務効率化に一役買うことができます。店舗展開が進むことで顕在化する課題も多いと思いますので、積極的な店舗拡大を狙う経営者の方に 特にマッチしていると考えています。
顧客獲得方法は、広告を活用して見込み客を獲得するのか、もしくは代理店等を通じ店舗に直接アプローチするのか?無料プランから有料プランへの移行期間を教えてください。
当社は訪問や電話での営業活動はほぼ行なっておらず、基本的にウェブ経由のリード獲得です。問合せいただいたのち担当営業がつき商談を行います。商談の約30%がオンラインで行われ、残りは全国7ヶ所のショールームにて実機を用いた提案を実施しています。無料プランの多くは、問合せや商談をせず、オンラインでアカウント開設をされます。以上が「直販」と呼ばれ、その他「代理店経由」の案件が全体の20〜30%を占めています。
無料プランから有料プランのコンバージョンは多くありません。有料プランユーザーは、利用開始時から有料プランを契約される方が大半です。
無料プランからのコンバージョン率は高くないとのことで、シェア拡大後に無料プランを廃止する可能性はありますか?また、無料プランユーザーのデータ活用は検討されていますか。
無料プランがあることで導入に対する心理的なハードルが下がるため、現時点では今後も残すつもりです。無料プランユーザーが、アプリマーケットの有料アプリを利用する可能性もあります。
データの活用については数年に渡り可能性を探っていますが、具体策には至っていません。まずはクラウドサービス(スマレジ、決済サービス、タイムカード)を着実に伸ばすことに注力してゆきます。
長期ビジョン・第2次中期経営計画について
なぜ第3四半期のタイミングで新たな中期経営計画を発表したのでしょうか。
第3四半期に発表することで、次年度開始と同時にスタートダッシュができるからです。また、早めのタイミングで社内にも周知することで、より早く準備に取り掛かることができると考えています。
第1次中期経営計画と第2次中期経営計画で、外部環境に変化はありましたか?
振り返ると、外部要因との直接的な因果関係は少なかったと見ています。「第1次中期経営計画」はコロナ禍での発表でした(2021年3月12日開示)。感染拡大当初は先行きが不透明な時期もありましたが、実際には問合せが途切れることもなく一定の需要が継続しました。コロナ禍であっても、新規出店を計画される方や経費削減を目的に既存システムの切り替えを検討される方がいることが分かったため、思い切って広告宣伝投資を行い積極的な獲得を進めてきました。
今後は、インバウンド再開による追い風も期待されます。また店舗の新陳代謝による新規出店も見込まれますので、さらなる獲得に注力してまいります。
第2次中期経営計画で目指すARR91億円の内訳を教えてください。値上げによる効果が一巡しARRの伸びは一旦鈍化すると思うが、今後の成長戦略はどう描いていますか。
スマレジ(POS)を軸に決済サービスやタイムカードのクロスセルを展開しており、現在の構成比が大きく変わることはないと見ています。なかでも、レジとの親和性が高い決済サービスの拡大により注力してまいります。
市場細分化の具体的なアクションについて教えてください。
市場細分化戦略では、これまで部署ごとにバラバラだったターゲット領域を整理し、全社で方向性を統一することを目的にしています。会社全体でいずれかの特定業種を定め深く研究し、求められる機能を開発・実装したり、効果的な営業手法やマーケティングアプローチを探ってゆく計画です。具体的なアクションやターゲット業種などは、決まり次第開示いたします。
市場細分化戦略とスマレジ・アプリマーケットはどう関係しますか。
スマレジ・アプリマーケットでは幅広い業種に対してアプローチが可能です。当社から業種等を指定することはなく、サードパーティの開発パートナー自身が需要を探って開発しています。今後もさまざまなアプリが登場するなかで、ヒット作が生まれることを期待しています。同時にスマレジがアプリを作ることも可能ですので、当社としては戦略的に特定業種を狙うなど、両方向で攻めてゆきたいと思います。
現時点のEC事業者比率や、今後のEC事業者獲得に向けた戦略について教えてください。
現在、ECだけでスマレジを利用しているユーザーはおりません。
これまでも、スマレジユーザーからEC連携の要望は継続的にいただいていました。すでに部分的に対応しているものの、今後はより積極的に開発を進め、実店舗とECを包括的に管理できる仕組みを整えてゆきます。まずはじめは、実店舗とEC両方を運営している事業者の方にアプローチすることになると見ています。
今後の決済サービスの成長戦略について、どのように差別化してゆくのか教えてください。
決済サービス単体では相当厳しいため、POSとのセット提案が大前提になります。例えば、スマレジ・PAYGATEはSIMカードが挿せるようになっており、インターネットのない屋外でも利用できます。こういった強みを訴求し、価格競争に飲み込まれないようにしてゆきます。
決済サービスの拡大は、第2次中期経営計画で掲げるARR91億円の達成にも欠かせない要素であり、着実に積み上げていきたいと考えています。