2023年4月期
第2四半期決算
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決算説明動画の目次
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価格改定について 0:46
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2023年4月期 第2四半期 決算概要 2:06
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事業の状況 7:10
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スマレジのM&A戦略 11:07
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中期経営計画の進捗 12:43
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Q&A 13:43
決算資料
決算説明会のQ&A
値上げについて
価格改定のお知らせ(12/7開示)について、決定の背景や理由について教えてください。
為替影響、原価高騰等を理由に実施した施策ではありません。
改訂前の価格は、競合を含めた当時の市場価格を意識して2014年に設定したものです。その後に2回のメジャーバージョンアップ、毎月のように機能改善のアップデートを繰り返しながら、品質を向上させ自信を持って販売してきました。今回の値上げの原資で、さらなるサービスレベル向上という良いサイクルに繋げたいという想いから値上げを行う事としました。
2023年1月に値上げ分の影響がARR、MRRに出てくるという理解でよろしいですか。
はい。1月の売上から反映されます。
全体平均で約15%の値上げ率ですが、新規顧客の獲得が鈍化する可能性、あるいは既存の解約についてが懸念事項かと思います。手応えとしてはどうでしょうか。
まず、エンジニアをはじめ、当社スタッフ皆が胸を張って良い製品を提供しようという思いがあります。新規獲得におけるマイナス影響が広がるシナリオも想定しているものの、スマレジはフリーミアムモデルを取り入れており、無料プランは継続するため、導入検討時の敷居の低さという点は今後も変わりません。
解約については、店舗運営に必要不可欠であるというPOSの性質上からも即時解約の決断に至ることは考えにくいです。ネガティブに動く場合、およそ3ヶ月から半年後以降での解約率に変化が現れると想定されるため、注視していく必要があります。
今回の値上げを受けて他社に乗り換える場合、顧客側で新たな初期投資が必要になるのでしょうか。
プリンターや自動釣銭機などのハードウェアは他のPOSベンダーでも同種製品を扱っており、買い替え不要のケースもございます。ただし、機器代よりも蓄積してきたデータを再登録する手間や不便さという点からスイッチングコストとして高いのではないかと考えます。
大型案件等で価格改定にズレが発生するものはありますか。あればその比率について教えてください。
契約規模を問わず、一律で対応します。ただし価格改定の発表から新料金の適用開始日までの期間が短いというご指摘も頂いております。場合によって事情を考慮のうえ適用開始を遅らせるなどもございますが、ごく一部の僅かな範囲です。
広告宣伝について
下期以降、さらには来年度以降の広告宣伝費の計画について教えてください。今回の値上げの裏側で、来年度以降もそこまで広告宣伝費は増加しないのではという推察をされる方も多いのでは?
これまでは広告をほとんど打っていなかったというところから、この1年半は効果検証をしながらテレビCMやラジオ、SNS広告など様々な施策を試しながら年間予算の分配はかなり上手くできるようになってきたと感じています。
金額が少ないという御意見もありますが、オペレーションの安定も重視しつつ丁寧にやっていきたいという考えのもとギリギリのラインを攻めています。採用強化・組織の拡大フェーズにあるため、社内の教育体制づくりも急務で進めながら、1つ1つの商談の質や成約率を下げずに対応できる範囲で慎重にコントロールしています。
来年度以降も組織の成長具合に合わせて、期中の中で見通していくイメージです。
御社の営業は属人的というか、人によって成果がすごく変わるものですか?
業種業態を細分化すると、それぞれが抱える現場課題や要望は全く違います。それらを理解したうえでの提案を行う必要があり、入社3ヶ月のスタッフがマルチに対応することはなかなかに困難です。チームでナレッジを溜め、全体でカバーする手法で対応しますが、1人1人の最低限の基礎知識は求められます。
今回の値上げで人材採用への投資や、供給部分のクオリティーアップというところを裏側でしっかりやっていく必要があります。広告との両輪でうまく契約に繋げていきたいと考えています。
有料店舗について
主要KPIであるスマレジ(POS)有料店舗数の推移について、今期は500店舗/月を目指したいという前提のもと広告宣伝を強化するなかで上期は少し物足りない印象もあります。月次の獲得店舗数を加速するうえでの課題や足元の問題があれば教えてください。
広告宣伝だけに頼らず、ユーザーコミュニティの活動も開始しました。非ユーザーも対象に含め、店舗経営や地方活性化をテーマにオフ会や勉強会の企画運営を始めました。既存ユーザー主体のコミュニティ運営を通じてのリードナーチャリングも見込んでいます。
また、他社との差別化ポイントでもあり大きなスマレジの特徴になりつつあるアプリマーケットをさらに強化する戦略を採っていきます。各業種をさらに細分化した個々の業態に対応するニッチな機能提供をアプリマーケットで実現し、領域の深堀りと拡大を進めます。
有料店舗がYoYで22%増えました。既存と新規の割合、またチェーン・個店など規模別ではいかがでしょうか。
既存と新規の割合はおよそ半々になっています。規模別についても、両方増加しているので比率は同じです。
月次の登録店舗数ですが、例えば、地域別の伸び率の開示とかは不可能でしょうか?
人口分布とほぼ等しく、首都圏が圧倒的に多く地方は少ないです。
数年前から変わらず、おそらく当社から重点的に特定地域を攻めない限り変化しないものと考えられるため、現状ではあまり意味がないものと考えております。
景況感はいかがでしょうか。全国旅行支援やインバウンドの影響など外部環境の改善は感じられますか。
広告を打てばリード数も大きく伸びることから、DX、省人化などの業務改善を目的としたシステム投資や新規出店における需要の多さを実感しているため、決して暗い感じではないはないと思います。
今後、大型の顧客獲得があった場合の適時開示はできますか。
大型案件の獲得は一気にMRRが拡大するのでありがたいですが、同等の解約ダメージも受けるため波が大きくなります。当社としては、大口のお客様ももちろん大切にしますが、中小規模の個人商店さんをすごく大事にしたいという気持ちもあるので、均等にやっていきたいという考えがあります。
大手さんが取れました!というPRは行わない可能性が高く、先方の掲載許可の問題もあるため、難しいように思います。
決済について
赤字の決済会社買収後、ARRの変化から少し成果が出てきたように思いますが今の状況はいかがでしょうか。
決済サービスの強化によってMRRが積み上げられました。まだまだポテンシャルはあると思っています。
決済会社買収による赤字影響はかなり減っていますが、オペレーションの改善や社内の改革にリソースを割いている状況でもあり、これを乗り越えればさらにサービスの親和性が上がっていくのではないかと考えています。
1Qから2QでARRの伸びが加速している理由はなんですか。
スマレジの既存、新規顧客のどちらに対してもPAYGATE提案を強化し、一定数の契約が取れてきています。今後はユーザーコミュニティの活動も、顧客との距離を縮めるという点からクロスセルに効果を発揮するとも考えています。
GMVについて、3ヶ月で4,000億円弱、月換算すると1千数億円の決済がスマレジユーザーにあり、うち半分がキャッシュレスになっていることから決済事業のポテンシャリティーが非常に高いのでは。クロスセルを確実に進めることでスマレジ(POS)と同じくらいのARRは実現可能性があるということですか。
そうであることを願って頑張っています。決済とのセットありきになってしまうと柔軟性が失われるため、あくまでも顧客に合わせながらの提案にはなりますが、推進してゆきます。
その他業績関連
来年度以降の会社計画について、今の段階で話せることは限定的だと思いますが、上期決算を受けて、来年は利益が出そうだなと感じます。利益を残しながら成長するイメージでしょうか。中計を策定した段階と今とで投資の方針は変わっていますか。
当社はもともと利益を出すのが得意な会社で、中計策定以前は営業利益率が20〜25%で推移していました。今は10〜15%の範囲内で投資を実行していますが、ここからまだ赤字にしてまで成長ドライバーを作るのかという点については、まだわかりません。広告宣伝費についても、無駄なお金はやはり使いたくありません。絞るのが得意な企業風土の中で、どれだけうまく資金を活用してやっていけるかというのが、今の経営陣の課題だと認識しています。
2022年6月1日に実行されたウェブにクスの取得原価の配分に関して、通期でみた場合に「負ののれん発生益」の特別利益の計上も、可能性としてありますでしょうか?
福岡のシステム開発会社からサービスを譲受しました(FY2023Q1決算短信参照)。監査法人とPPA(取得原価の配分)の協議中でありますので、現時点においては不明確で回答が難しいのですが、のれん発生益計上の可能性は低いと考えております。