2022年4月期
通期決算
決算説明動画の目次
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2022年4月期 決算概要 0:29
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事業の状況について 5:16
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2023年4月期 業績見通し 8:15
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中期経営計画の進捗について 10:16
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Q&A 15:42
決算資料
決算説明会のQ&A
アプリマーケット関連
アプリマーケットの現状について教えてください。開発促進のノーコード/ローコードのレベル感や、これまでの協力者アプリによる不具合の発生頻度、利益は出るか(規模よりビジネスモデルの確からしさ)
- ノーコード、ローコードのレベル感
- 開発難易度が高く、やや進みが悪い状態で時間がかかる見込みです。今はパートナーを増加させて伴走しながら、どうすれば便利なアプリ作れるかという点に集中して取り組んでいます。結果的にパートナー数は約900、アプリ数79まで増えてきました。まずは基盤を作ることに注力していきたいと考えています。
- アプリの不具合発生頻度
- 今のところ大きな不具合の報告は受けておりません。
- 利益面
- マーケットプレイス型のビジネスモデルで、テイクレートは30%で設定しています。現状はMRRで100万円未満と小規模で、大きく利益貢献するまでには時間がかかる見込みです。
アプリマーケットの存在により、多種多様な業界、業態で便利に活用できるような追加機能が続々と登場しています。第2回アプリコンテストでは、直売所や道の駅で販売を行う農家をターゲットにした「産直ビジネス」向けのアプリを大賞に選びました。他社がリーチできていないようなニッチな業態までアプローチ可能になるという点でも期待しています。
競合他社にないアプリマーケットに注目しています。個人では、品質保証や不具合時の影響を鑑みるとなかなか難しいと認識します。実際のところの個人開発者の実績はどうでしょうか?
個人(※1)開発者実績について、法人の枠でも実質1名で開発をされている方もいらっしゃいますが、実績は多数上がっています。APIのリファレンスがわかりやすく、大きな不具合発生が少ない、開発段階で相談、問題解決できる環境(※2)を提供できているからこそ、単独でもアプリ公開が実現できているのだと考えております。
大規模組織であれば、社内での意思決定に時間がかかり進捗が鈍くなることもあります。他方、個人事業主の場合はスピード感もあり、当社要望に対しても柔軟に動いてくださるため、プロジェクトがスムーズに進行することも多いです。個人では販促までの対応が困難なケースもあり、そこを当社が担うような形で進めております。開発のヒントやニーズはスマレジにあるため、それをわかりやすく伝えることで、良い関係を築けていると感じています。
※1 開示用の法人・個人分類はDevelopers登録時メールアドレスのドメインで識別しております。法人メールアドレスを持たない登録者を全て個人としてカウントし、会社形態の有無は考慮しておりません。 ※2 プラットフォームAPIについての技術的なコミュニティサイトDevelopers Communityの運営および専任チームによるバックアップ体制
アプリマーケットのパートナーがずいぶん増えてきているようですが、スマレジ社による機能追加等のアップデートと、開発パートナー作成のアプリで、機能が重複するということはないですか?そうならないようにしている?
機能が重複することもありますが、開発パートナーとのコミュニケーション強化、社内開発部署との密接な連携体制により、ユーザー様にとってより良いサービスを提供できるようにしております。
アプリマーケットに関するS&M投資は、コンテスト以外で何かありますか?
コンテスト関連費に加え、専任チームの人件費が該当します。
スマレジ・タイムカード
タイムカード等の今後の成長に対する手応えはいかがでしょうか?
これまでは全くクロスセル施策を行っていませんでしたが、人時生産性の機能追加などPOSとの連動性を意識したアップデートやプランを用意しました。20年4月期からの年間の伸びと比較して、前期は倍近く伸ばすことができていますので、多少の手応えは感じています。さらに大きく伸ばしていきたいと考えています。
決済サービス
PAYGATEの端末無償提供分は、今回の決算にも織り込まれていますか?
22年4月期の決算では売上の無償提供分はございません。予算に関しては織り込んでいます。
ロイヤルゲートの決済サービスがGMOフィナンシャルゲートの対面キャッシュレスサービスと競合することがあれば、その状況について教えて下さい。
決済サービスの競合は多数存在します。決済単独で戦うとなれば単純に手数料勝負になりがちですが、当社はスマレジ(POS)とのセット販売を武器に、クロスセルを狙っていこうとしています。
マーケティング施策・費用関連
今期のS&Mの投資規模や具体的な戦略について教えてください。
減益にならない範囲で、前期(21年4月期)プラスアルファの程度で考えています。22年4月期後半に営業の採用も進めておりますので、人件費も増加します。広告宣伝費はリード獲得を中心としながらも、継続して認知目的でも展開する予定です。特に、地方向けのCMには力を入れていけたらなと考えております。
予算配分で見るとテレビCMが一番大きく、次いでイベントや展示会です。リスティングやSNS広告などのWEB系の施策は、テレビCMと比べると金額は小さいですが、過去の実績比では大きく増やしています。
中計初年度の活動を通して、費用対効果もおおよそ明らかになり、効果のないものは既に入れ替えています。できるだけ費用対効果の高い広告をピックアップして進めていくつもりです。
前期に投下した広告宣伝の効果をどのように総括していますか。繁忙期での獲得が鈍かったように見えます。
もっとお客様が増えてほしかったという感想はありますが、テレビCM効果はじわじわと出てきている印象を持っています。地方は特に手応えを感じています。テレビCMを地方開催の展示会に合わせて放映すると、来場者からの好反応があります。現在、九州エリアで重点的に販売を強化しようと動いておりますので、そこでも効果測定していけるかなと思っています。
繁忙期での獲得が鈍いという点について、第4四半期はたしかに弱く、それ以前の本来繁忙期ではないところが伸びました。コロナで当社が意識している季節性からのズレや分散が見られました。この結果を受け、23年4月期の月次計画は繁忙期に偏らないような形で、均一化しています。
今期のリードの獲得のペース等によっては、期中で今期のマーケティング費用を積み増す可能性はありますか?
利益は固定しようと考えています。売上が大きく計画より伸びた場合は、その分マーケティング費用を積み増す可能性はあります。
その他
ロイヤルゲートのPMIの進捗を具体的に教えてください。
開発周りについては、ロイヤルゲートの決済端末とスマレジの連携も順調に進み、5月23日にリリースいたしました。体制面でも、7月の吸収合併に向けて順調に進んでいると感じております。
バックオフィスは、子会社を統合し、スマレジ社で財務・経理、法務・総務全て対応しています。採用も今後スマレジ側で動いていくうえで、ひととおりの課題はクリアしています。
吸収合併するということで、両社共通する部分の合理化を進めています。当初の赤字幅から大部分は圧縮できているものの、まだ赤字の状態です。販管費削減にも限界があるため、いかに売上を伸ばしていくかが社内の論点になっております。
自社株買いを行なう理由と活用方法について教えてください。
資本効率の機動化および役職員向けのインセンティブプランとしての活用を目的としております。
創業系ではない若手メンバーが昇格し、幹部陣に加わってきています。次世代への引継ぎ、育成を意識しながら、モチベーション向上に繋がるインセンティブプラン導入を考えています。また、今後M&Aを積極的にやっていくつもりです。CVC事業(スマレジ・ベンチャーズ)も展開しておりますので、株式交換での利用も想定しています。
技術者の採用は順調に進んでいますか、職種別の採用計画について知りたいです。
前期は比較的順調に進みました。特に採用が難しいとされているインフラ系のエンジニアをしっかり獲得、強化できたのが一番良かった点です。今期も積極的なエンジニア採用を進めていくつもりです。営業職も前期は採用が順調でした。今期も全体で40〜50名ほどの増員を予定しています。過半数がエンジニア、残りが営業職という計画を立てております。
営業チームの再編成で、より機動的な販売体制へアップデートされたとのことですが、具体的にどの様な変更を加えられたのでしょうか。また、どの様な課題があったため再編成されたのでしょうか。
これまではショールームでの対面商談を中心としておりましたが、オンラインの需要増加に合わせ、柔軟にオペレーションを調整しています。インサイドセールスを起点に、オンライン商談やフィールドセールスに繋ぐ方式など、より効率的な方法を適宜取り入れています。
現在はARRを目標としていますが、利益の目標についてコメントできることはありますか。
ARRをいかに拡大させていくかという点に主眼を置いているため、利益はその次としています。利益を圧迫してでもARRをとりにいく良い施策が見つかれば、そうすべきだと考えています。
ただし、いたずらに赤字にするのではなく、バランスをとりながらの経営を意識しています。利益が出やすいビジネスモデルでもあるので、無理やり広告宣伝に投下することもできますが、獲得効率の悪化も予想されるため、しっかりと見極めながら、利益を出せるところはしっかり出していくべきだと思っております。
ARR50億円を目指す上でのリスクは何でしょうか?
大口の解約リスクはあります。MRRチャーンで見ると解約率は低水準を維持していますが、解約数自体は以前と比べると少しずつ増えているのが課題です。解約理由を分析し、適宜対策をしていきたいと思います。